お日さまが刺すように照り付ける真夏の湖。ここはジャグポットの王国です。水といっしょに暮らしている彼らには最高の季節がやってきました。

湖は水遊びをする子供たちでいっぱい。みんなが楽しく水をかけあって遊んでいます。
でもそんな中で一人、水際にぽつんとすわってはしゃぐみんなをぼんやり眺める男の子がいました。

水遊びしている一人の子が声をかけます。
「おーーい、プルゥもおいでよぉ〜!」
その呼びかけに、ただつまらなそうに男の子は返事します。
「……今日は風邪気味だから泳がないでち。」
そんな返事を聞いて別の子供たちがはやし立てます。
「やーい、うそばっかり〜!ホントは泳げないんでち〜!」
図星を言い当てられた男の子……プルゥはまっかになって怒ります。
「そ、そそそんなことないでち!うそばっかり言うな〜!」
「くやしかったらここまで来るでち〜!やーいやーい!」
みんながいっせいに笑います。
くやしそうに震えているプルゥ。水の中にいるみんな。そのすべてにいきなり大きな影が覆い被さりました。
なんだ?とみんなが見上げると、なにかとんでもなく大きなモノが上を飛んでいました。そしてその何かはまさに今、ここに降りようとしていたのです。

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