戦後、物資が不足する日本において子供たちの楽しみの一つとして人気のあった「ぬりえ」。当館においても非常になじみの深いものであることは言うまでもありません。
戦後塗り絵作家の大家である蔦谷喜一画伯先日2005年2月25日にお亡くなりになられました
2004年夏にサントリーのペットボトルデザインに使用されたり、某予備校のCMキャラクターに使用されたりと、ノスタルジックな暖かさで現代人にも親しまれていた絵を描かれる方で非常に残念です。冥福をお祈り致します。


ということで、今回は「きいちのぬり絵」追悼記念・前編と致しまして黒猫館らしく「きいちのぬり絵・サードパーティーブランド」のアイテムをご紹介致します。
本家じゃないところが黒猫館イズム。
パチとかニセとか言っちゃダメですよ。


くだんのペットボトルです。
右2本はもちろん賞味期限が切れております。
もったいない。
今回ご紹介するのは[みつわのぬりえ][たかしのぬりえ]の2冊。 過去にご紹介した[まつおのぬりえ]同様、わら半紙にホッチキス留めの小冊子になっています。
それぞれのぬりえは、クリックすることで大きなサイズでじっくりとごらんいただけます。


たかしのぬりえ


表紙。印刷のずれが時代を感じさせて心が和みますね。
「ちいぱっぱ」が非常に読みにくいのもまた味があります。
裏表紙。ぼくのさもひで。犬の名前?「おもひで」の書き間違い?それよりさもひでの足がげっ歯類っぽい?何より、すごい目です、さもひで。
見所満載です。
となりのけんちゃん。
構図がなんだかロマンチック(笑)。
きました。電機せんだくき。なぜにごるのか。
この時代、家電製品は豊かな生活の象徴。やはりままごと遊びが基本となる女の子にはマストアイテムだったのでしょう。
きようのまいこさん
やはり舞妓さんも女の子のあこがれの的だったのでしょうね。 遠くに見える五重塔が芸コマです。
ヒコーキです。
どこに飛ばすつもりなのか、動力は何なのか。 遠くのトモダチが必死です。「どっち見てんねーん!こっち飛ばせやー!」
むらのむすめ。
日本の村じゃなく、カントリーガールの方です。 何かに似てるような気が‥‥。
きれいなきものですね。
しかし、このたかしさん。ひそかに髪の毛の書き込みが見事です。
となりのけんちゃんに続き、みちをさんの登場。あまりのステキっぷりにハトも呆然です。
主人公の女の子は何という名前なんでしょう。
あかづきん。
後ろの狼が!狼の絵柄があからさまに違います!指の数からしてDズニーの影響を感じずにはおれません。
ミキサーでつくったオレンヂジユース。
やはりおままごと&電化製品。
こうして女児向けぬりえを見ていると、将来のリカちゃん人形ブームへとリンクするのも納得ですね。
おおきなくまさん。
クマ「うげっ!」



みつわのぬりえ


表紙。男の子が小さいのは、パースがアレなのか、それとも本当に小さい子なのか。わんこの顔が非常にいい味を出しています。 裏表紙。着せ替え人形になっています。何がどう「レースきせかえ」なのかが最大のポイントです。 だんす。しょっぱなからかなりのパワーをかもしてますね。
うしわかまる。
なんだか普通な絵で逆にびっくり。
うらしま。
呼び捨てです。苗字で。それもサカナに。
その上超シカトです、うらしま。
まつり。
正直、どこのお祭りかがさっぱりわかりません‥‥。ご存知の方はゼヒご連絡くださいm(_ _)m
おすまし。
気になるポイントはいくつかありますが、やはりバラのトゲがきちんと付いてるところでしょうか。
じどうしや。ジド牛屋?
やはり「じどうしゃ」じゃないのはぬりえのルール。
それにしてもデカい車です。それともドライバーが小さいんでしょうか?

次回も引き続き 「きいちのぬり絵」追悼記念として後編をお送りします。
みなさんお待ちかね(?)、[まつおのぬりえ]の登場です。
どうぞお楽しみに。